Linuxはどう勉強する?各学習方法のメリットやデメリット、注意点を徹底解説


こんにちは。TECHHUBサポート担当です。

Linux(リナックス)とは、カスタマイズ性の高いオープンソースのOSです。

汎用性が高いので、Linuxを基にしたさまざまなシステムが開発・提供されており、ビジネスでの利用範囲も多いのが特徴です。

Linuxの学習については、独学やスクール受講などの方法があります。

学んで何をしたいか、目的に合わせて適切な方法を選ぶことが重要でしょう。

そこで今回は、Linuxの勉強方法や方法ごとのメリット・デメリットをご紹介します。

目次

Linuxは何から勉強を始めるべきか

勉強を始めるにあたり、どのような順番で何を学習すればよいのか迷われる方も多いでしょう。

その際は、下記の順で進めていくことをおすすめします。

  1. OSの仕組みや基礎知識を学ぶ
  2. インストール方法や環境の構築方法を学ぶ
  3. コマンドについて学ぶ

LinuxのOSの仕組みや基礎知識を勉強する

プログラムが動く仕組みや基礎知識を学ぶことは、エンジニア分野全般で土台となる重要なポイントです。

Linuxについても、最初はOSの成り立ちや仕組み、概念などを理解すべきでしょう。

コマンド操作を行っていく際も、OSの仕組みや基礎知識を理解しておくと、すんなり内容が頭に入ってきます。

Windowsでもコマンド操作などはできますが、ディレクトリの構造(フォルダの構造)・管理方法やシェル(利用する人とOSをつなぐ通訳プログラム)の操作方法、カーネルの構造などの概念についてはWindowsの普段の利用ではそこまで重要視する機会がありません。

ビジネスでLinux操作をする際は、Linux独自のディレクトリ構造やシェルなどを理解する必要があります。

インストール方法や環境の構築方法を勉強する

Linuxの基本的な仕組みや基礎知識を理解した後は、実際にインストールし、環境構築を行いながら理解を深めていきましょう。

環境の構築は、業務でLinuxを扱う場合何度も行います。

そのため、実践を通してOSに一通り触れ、ある程度操作・管理ができるようにしておくと、将来的に役立ちます。

実践の中で、Windowsなど他OSとの違いも学ぶことができます。

大まかな環境構築の流れについては、この記事の最後に解説します。

コマンドについて勉強する

Linuxを操作するには、コマンドを使って操作を行う必要があります。

コマンド入力によって、ディレクトリの可視化やファイルの新規作成ができるようになります。

文字ベースで扱う機会の多いLinuxですので、プログラミングに触れたことのある方はすんなり覚えられるでしょう。

反対に、ビジュアルベースの操作に慣れていると最初は苦戦するかもしれません。

コマンドを打ち間違えるとエラーなどが表示されます。

表示された情報をフィードバックしながら、何度もコマンド操作して、スムーズな入力ができるようにしましょう。

資格取得を目標に勉強するのもおすすめ

一通りLinuxを管理・操作できるようになったら、スキルをさらに上げるために資格取得を目標にしましょう。

Linuxにはさまざまな資格があり、取得すると転職や昇給で有利になります。

エンジニアとして活躍するためには資格取得がおすすめです。

フリーランスの場合も、資格はアピールポイントとなりますので、ぜひ取得しましょう。

初心者の方は「LPICレベル1」の取得をおすすめします。

標準的な資格であり知名度も高いため、就職の際はアピールポイントになります。

資格取得のためのスクールカリキュラムについては、以下も参考にしてみてください。

Linuxの勉強方法

Linuxには、2種類の勉強方法があります。

  1. 独学で勉強する
  2. スクールで教えてもらう

独学でLinuxを勉強する

自宅でLinuxを独学する方法には、書籍での学習やWebサイト、動画の視聴などがあります。

さまざまな情報が手に取りやすくなった現代では、独学も選びやすくなりました。

自分のペースで学習できるのが大きなポイントです。

環境構築を通してLinuxへの理解も深まりますし、情報源を使い分けながら学習を進めることで幅広い知識を身に付けることができます。

すでにプログラミングなどのスキルがある方は、独学でもスムーズに学習できるでしょう。

スクールで教えてもらう

スクールでLinuxを勉強する方法もあります。

講師からLinuxの独自ノウハウや、最新情報まで含めた内容をしっかり教えてもらえるのがポイントです。

実績のある講師から教えてもらうことで、確実に自分のスキルを上げることができます。

また、初心者から上級者までレベルに合わせた講座・コースがある点もポイントです。

区切りのよいポイントで内容がまとめられているので、スモールステップでスキルが向上します。

スキルレベルに合わせて一歩先の内容を学習することもできます。

受講時間やカリキュラムはスクールによるので、選定の際は比較検討して、自分にあったものを選択する必要があります。

独学でLinuxを勉強するメリット・デメリット

Linuxを独学する際、コスト面などのメリットがありますが、独学ならではのデメリットもあります。

下記にてそれぞれ説明をしていますので、是非参考にしてみてください。

独学のメリット

独学では、次のようなメリットを得ることができます。

  • 自分のペースで学習しやすい
  • ネットの情報や書籍など情報源が豊富にある
  • スクールほど費用がかからない

日々の生活の中でまとまった勉強時間が取れない方なら、独学がおすすめです。

すきま時間に自分で計画を立てて学習ができます。

移動時間でも気軽に学習を進められるので、スケジューリングが得意な方は独学がいいでしょう。

インターネットの情報や書籍などの情報源を自由に選んで使えるのもメリットです。

独自の学習方法でLinuxを習得・実践することができます。

また、スクールほど費用がかかりません。

事例として、Linux環境用PC、無料で提供されているLinuxノウハウに関するサイト・動画などを用意できれば、0円で学習を始められます。

なるべく費用をかけずに自分のペースで学習を進めたい、自分なりの学習計画を立てたい方におすすめです。

独学のデメリット

独学には、次のようなデメリットがあります。

  • Linuxのインストールや書籍購入など、環境の構築・準備に時間がかかる
  • 利用するネット文献や書籍によって得られる情報量が限られる
  • モチベーションが低下しやすい
  • 疑問や不明点の解決に時間がかかる

Linuxのインストールや書籍購入といった準備には時間がかかります。

講座・コースを選んで受講を始めるだけのスクールと比較すると、スタートまでに時間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。

また、利用するインターネット文献・書籍などによって、得られる情報が限定されてしまいます。

情報提示から時間が経過しているものは内容が古くなり、実践で通用しないリスクを抱える可能性もあるので、情報鮮度にも注意しましょう。

一度モチベーションが低下すると、そこからなかなか上げづらいことも独学のデメリットです。

疑問点や不明点の解決にも時間がかかりますし、自力で調べるにも限界があり、調べた先で適切な回答が得られるとも限りません。

専門的に効率よく学習したい方は、スクールを選ぶことを検討しましょう。

Linuxをスクールで勉強するメリット・デメリット

次に、Linuxをスクールで学ぶことのメリットとデメリットを具体的に紹介していきます。

スクールのメリット

  • 初心者向けから上級者向けまで、多数の講座やコースがある
  • 自分のレベルに合わせて学ぶことが可能
  • 疑問や不明点も講師に直接質問できる(自分で調べる必要がない)
  • オンライン授業に対応しているスクールなら、場所を問わず学べる
  • 体系的に学べるため、Linuxへの理解も深まりやすい

初心者向けから上級者向けまでさまざまな講座・コースが用意されているので、自分の目的やレベルに応じて柔軟に選択できるのが特徴です。

スクールなら、分からない時に講師に直接質問ができる為、疑問や不明点を直ぐに解決してくれます。

効率よくスピード感を持って学びたい方は、スクール受講を選んでみましょう。

今はコロナ禍の影響で、オンラインに対応したスクールが増加しています。

オンラインスクールだとどこにいても好きな場所で自分に必要なコースを選んで学習できるので便利です。

そして、体系的にまとまった内容を吸収できるのも大きなポイントです。

独学だと、体系的な学びやスキルを習得するのは容易ではありません。

書籍なら体系的にまとめられているかもしれませんが、理解が深まっていない状況では、内容通りに進められないことも考えられます。

スクールのデメリット

スクールで学ぶ場合は、次のような3つのデメリットがあります。

  • 授業料などの費用を払う必要がある
  • 習得に最低でも数か月程度は必要
  • 講座やコースごとに学習内容が固定されている

独学よりも授業料などの費用は高めです。独学と比べて大きく差が出るケースも少なくありません。

月額だと安くても数千円、高いところでは数万円が必要となるでしょう。

また、授業を受け始めてから習得まで数か月程度は必要です。

最低でも、1日数十分程度は学習時間を設けないと習得が厳しいでしょう。

受けたい内容が多い場合、1年以上の習得期間がかかるケースがあります。

スクールは、講座やコースごとに内容が固定されているので、欲しいところだけをピックアップして学ぶことができません。

余裕を持って学習する前提で、スケジューリングしましょう。

Linuxを勉強する際の注意点

ここからはLinuxを勉強する際の注意点を解説していきます。

大きく分けて4つありますので、これらを意識しながら取り組んでみてください。

まずはLinuxというOSに慣れよう

OSといえば、Windowsが有名でしょう。

こうした一般的によく使われているOSと、Linuxは似ているようで全く異なります。

WindowsはGUIで操作するので、視覚で判断し直感的に操作することが可能です。

比べて、Linuxは個人のカスタマイズ性が高い分、コマンドを直接入力・操作するものです。

まずはLinuxを触ってコマンド入力などへ慣れる必要があります。

勉強する目的を明確にしよう

Linuxの学習・習得にはかなり時間がかかります。

「趣味でLinuxベースのアプリケーションを作れるようになりたい」「ビジネスでLinuxエンジニアとして働きたい」といった目的がないと、学習の方向性が見失われるリスクがあります。

ゴールを具体的に設定すると、必要な学習の期間や手段がより明確になります。

Linuxへの理解を深めながらモチベーションを維持することもできます。

学習したい内容が多いときは、目的に向かって順序だてて少しずつ覚えられるスケジューリングが重要です。

どのレベルまで学ぶか決めておこう

また、到達したいレベルを決めておくことが重要です。

初級編

Linuxの基本的な設計やコマンドを理解する

中級編

Linuxのしくみを理解して管理・保守する

上級編

LinuxのOS環境構築や関連アプリケーションの開発を行う

といったように、学びたい内容によってレベルが変わってきます。

今からLinuxを始めとしたOSの仕組みを学習する方は、簡単な内容で学習したほうがよいでしょう。

また管理・保守、管理・保守まで完璧な方は1からLinux環境構築や関連アプリケーションを開発してみるとステップアップになります。

学習期間の決定やキャリアパス形成のためにもレベル決めは重要です。

学習計画を立てて勉強しよう

学習計画は効率よくスキルを習得するために必要です。

期間を定めて学習することで、時間管理のスキル向上にもつながります。

モチベーションが低下しないような期間決めと、期間ごとに学習する内容の決定が重要です。

OSに関する学習をしたことがない方は、他の方のスケジューリングを参考にしてみましょう。

スクールではカリキュラムごとに期間や内容が決まっているので、自分でスケジューリングする必要はありません。

Linuxの環境を構築する手順

ここからはLinuxの環境を構築する手順を簡単にご紹介していきます。

Linuxの種類や仮想環境ソフトなどの条件によって構築方法が異なりますのでご注意ください。

  1. PC・サーバーに仮想環境を用意
  2. Linuxディストリビューションをダウンロード
  3. 仮想環境へインストール

PC・サーバーに仮想環境を用意する

最初に、PCとサーバーに仮想環境を用意します。

仮想環境とは、ホストOSと呼ばれる基盤の上で稼働するOS環境、あるいはそれを作る手法を指します。

ホストOSをベースとしてさまざまなOSを仮想環境上で動作させることができます。

Linuxを学習する場合は、WindowsといったPC上に仮想環境を用意したり、サーバーを借りてそこへ仮想環境を作ったりする方法で学習を始められます。

個人で学習する場合は、PCに仮想環境を用意したほうが簡単かもしれません。

その場合は、複数の環境を用意してもフリーズしないように、PCのスペックを高めにしておく必要があります。

VirtualBoxやWSLといった仮想環境構築用のツールが用意されているので、まずはそれらを活用して環境構築元のハードウェアへインストールし、実際に利用してみましょう。

Linuxディストリビューションをダウンロード

次に、Linuxディストリビューションをダウンロードします。

LinuxディストリビューションとはLinuxカーネル、コマンド群、アプリケーションなどがセットになったツールです。

統合的な開発環境を構築するために必要です。

RedHat系やDebian系などの種類がありますので、目的に合ったものを準備してインストールしてください。

こちらは、インターネットからイメージをダウンロードすることが可能です。

一般的に、ディストリビューションのシェアはUbuntuが多いです。

WSLはディストリビューションのイメージダウンロードが不要なので、おすすめです。

Linuxを仮想環境へインストールする

最後に、Linuxを仮想環境へインストールします。

ディストリビューションイメージをダウンロードし、仮想環境ソフトを立ち上げます。

Virtualboxの場合は「新規」ボタンを選び、イメージ・バージョンを選んで仮想環境を作成します。

WSLの場合はMicrosoftストアを開いてから、ディストリビューションを検索してインストールするのがポイントです。

インストール後は権限設定などを行い、基本的な作業環境を整備していきます。

まとめ

今回はLinuxの勉強方法や各学習方法のメリット・デメリットをメインにご紹介しました。

Linuxを学習する場合は、まずOSの仕組みを学びましょう。

それからコマンドを習得して実践できるようにすればスムーズにスキルを向上させられます。

学習方法は「独学」か「スクールへの通学」の2つのパターンがありますが、メリット・デメリットを比較し、ご自身の学び方に合ったものを選びましょう。

また、目的の明確化や期限の決定といったスケジューリングも重要です。

環境構築は仮想環境を使えば難しくありません。

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監修者

未経験からITエンジニアへの就職/転職、キャリア・スキルアップを支援|IT人材業界歴15年|ITエンジニア➤IT人材営業➤IT人材サービス責任者(TECHHUB)

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