ITエンジニアの志望動機はどう書く?書き方のポイントや例文も紹介
ITエンジニアへの転職を希望する際、志望動機は重要なポイントです。
採用する側は、自社にマッチする人材を求めているため、転職希望者は採用担当者に、志望動機を明確に伝える必要があります。
しかし、どのように自分の志望動機を表現したらよいかわからない人も多いでしょう。
ITエンジニアにも様々な種類があるため、それぞれの業種で求められる仕事内容を踏まえたうえで、志望動機を書くことが大切です。
今回は、ITエンジニアとして転職する際の志望動機について、書き方のポイントや例文を挙げて解説します。
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ITエンジニアとは?求められる人物像
ITエンジニアが実際にどのような職業なのかを理解していないと、適切な志望動機は書けません。
また、採用する企業が求めている人材についても、把握しておく必要があります。
ここでは、ITエンジニアとは何かとあわせて、ITエンジニアに向いている人や評価される資格について、詳しく解説します。
- ITエンジニアとは?
- ITエンジニアに向いている人
- 評価される資格
❶ ITエンジニアとは?
ITエンジニアの「IT」は、「Information Technology」の略称で、日本語にすると「情報技術」という意味があります。
つまり、ITエンジニアとは、ITを用いて行われるシステム開発や運用、保守などに携わる技術者の総称です。
ITエンジニアには、システムエンジニアやインフラエンジニアなど、多様な職種があります。
関連する分野や担当する工程によって、求められる知識やスキルが異なるため、それぞれの職種の特徴を把握しておくことが大切です。
❷ ITエンジニアに向いている人
ITエンジニアは、主にITに関する専門的な知識やスキルを使った業務に従事するため、IT関連に興味がある人が向いている仕事です。
また、ITエンジニアは、クライアントやチームメンバーと様々なやり取りを行うため、コニケーションスキルが高い人もITエンジニアに向いています。
さらに、ある程度の経験値が身に付けば、プロジェクト全体の管理や品質の調整を任されることもあり、マネジメント能力や的確な情報を伝えるための文章力も求められます。
そのため、率先してチームを引っ張るようなリーダータイプの人や、論理的思考と表現が得意な人も、ITエンジニアに向いているでしょう。
❸ 評価される資格
基本的に、ITエンジニアとして働くために必須とされる資格はありません。
しかし、以下の資格を保有しておくと、採用時に有利になる可能性があります。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- ネットワークスペシャリスト試験
- 情報処理安全確保支援士
- システムアーキテクト試験
- ITストラテジスト試験
- シスコシステムズ認定資格
- Linux技術者認定試験
- オラクルマスター
それぞれ資格の種類や難易度は様々なため、自分のレベルに合わせて選んで勉強してみるとよいでしょう。
ITエンジニアの主な職種
前述の通り、ITエンジニアには様々な職種があります。
自分の希望する職種に就くためにも、ITエンジニアの職種について理解しておくことが大切です。
続いては、ITエンジニアの主な職種を5つ紹介します。
- システムエンジニア
- プログラマー
- ネットワークエンジニア
- インフラエンジニア
- クラウドエンジニア
❶ システムエンジニア
システムエンジニアは「SE」ともいわれ、クライアントの要望に添ってシステムを開発する仕事です。
システムの設計や構築だけでなく、テストも手がけるなど、システム開発の全体を管理します。
そのため、システムエンジニアには、IT全般の知識やスキルが必要です。
また、クライアントの要望を正しく聞き取る必要があり、コミュニケーション能力も重要視される他、マネジメント能力や最新の情報に関するアンテナの高さなど、総合的なスキルが求められます。
❷ プログラマー
プログラマーは、プログラミングのスペシャリストです。
システムエンジニアによって構築された設計書を基に、プログラミング言語を用いて実際にプログラムを書き込みます。
プログラマーになるためには、プログラミングに関する知識やスキルだけでなく、設計書を正しく読み取るスキルや細かな作業を根気よく続けられるスキルが必要です。
また、プログラミング言語は、システムやアプリケーションによって異なり、種類も多岐に渡ります。
そのため、適合するものを把握した上でプログラミングを習得しなければなりません。
その他、データベース処理やネットワークに関する知識も求められます。
❸ ネットワークエンジニア
オフィスで使用するネットワークに関する業務を手がけるのがネットワークエンジニアです。
サーバーと端末またはサーバー同士を接続し、それぞれのオフィスに適したネットワーク環境の構築や運用、保守を行います。
トラブルがないように機能を正常に作動させる必要があり、快適かつ安全に業務を行うための環境を提供する重要な役割です。
万が一、トラブルが発生した場合には、速やかに対処できるスキルが求められます。
❹ インフラエンジニア
一般的に、インフラといえばガスや電気、道路など、生活において必要な基盤のことを表します。
IT分野におけるインフラとは、システムやインターネットを快適に利用するための基盤となるサーバーやネットワークのことです。
これらの設計や構築、運用、保守などを担う職種をインフラエンジニアと呼びます。
インフラエンジニアは、さらに細かく分類可能です。主にサーバーの構築や運用、保守を手がけるサーバーエンジニアや、ルーターやLANケーブルなどを使用してネットワーク環境を作るネットワークエンジニアがあります。
❺ クラウドエンジニア
クラウドを使った業務に携わる職種がクラウドエンジニアです。
クラウド上で行う業務が円滑にすすむためのインフラ設計、構築、ネットワークの整備を主に手がけています。
近年、オンプレミスからクラウドへ移行する企業が増えており、クラウドエンジニアの需要が伸びているのが現状です。
クラウドを活用するためにも、ネットワークインフラに関する知識だけでなく、クラウドへの深い理解も求められます。
ITエンジニアとして転職を目指している人で、自分の希望にマッチした企業が見つからず困っている人は多いでしょう。
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ITエンジニアに応募する際の志望動機を書くコツ
ITエンジニアに応募し、応募先の企業に内定を貰うためには、明確でわかりやすい志望動機を書く必要があります。
志望動機を書く際は、書き方のコツを押さえることが大切です。
ここでは、ITエンジニアに応募する際に書く志望動機のコツを7つ紹介します。
- なぜITエンジニアを目指すのか理由を明確にする
- 企業を選んだ理由を明確にする
- 入社後のビジョンを考える
- コミュニケーション能力をアピールする
- 未経験の場合は興味・関心・学習意欲を伝える
- 情報を詰め込みすぎない
- ITエンジニアの希望職種によって志望動機を変える
❶ なぜITエンジニアを目指すのか理由を明確にする
志望動機を書く前に、ITエンジニアを目指す理由を明らかにしなければなりません。
企業側は、曖昧な理由だと採用しづらいため、できるだけ具体的な理由を求めています。
まずは小さいことでもよいので、以下のような理由を洗い出してみましょう。
- ITエンジニアに将来性を感じたから
- ITエンジニアの仕事を見て、自分の性質に合っていると思った
- ITエンジニアとして、人の役に立つ仕事をしたい
このように、ITエンジニアに関して思い付くことを羅列していくと、ITエンジニアを目指す理由が明確になります。
❷ 企業を選んだ理由を明確にする
IT関連の企業が多数ある中で、志望する企業を選んだ理由を明確にすることは大切です。
具体的な理由を書くためには、企業の公式ページや会社案内などを見て企業研究を行いましょう。
機会があれば、企業説明会やインターンに参加するのもよいでしょう。
実際に現場の状況を目にすると、どういった点に魅力を感じて応募したのかを、自分の言葉で伝えやすくなります。
❸ 入社後のビジョンを考える
転職活動を行うと、内定を貰うことが目標になりやすいですが、入社後のビジョンを明確に持つように心がけましょう。
どのようなITエンジニアになりたいか、どのような形で働きたいか、今後のキャリアパスなど、具体的に考えることが大切です。
入社後のビジョンが明確に伝わると、企業側も自社との適正を判断しやすくなります。
❹ コミュニケーション能力をアピールする
ITエンジニアは、クライアントやチームメンバーとやり取りを行い、相手の考えを汲み取るコミュニケーションスキルが問われます。
また、転職後のキャリアを築いていく上でも、コミュニケーション能力は大きな武器となるでしょう。
そのため、志望動機を書く際も、自身のコミュニケーション能力をアピールすることが大切です。
前職での経験や実績などを踏まえて表現するとわかりやすいでしょう。
❺ 未経験の場合は興味・関心・学習意欲を伝える
ITエンジニアは、未経験者でも挑戦できる仕事です。
しかし、経験者と比較した場合、スキルや経験値は劣るため、未経験者は、ITに関する興味や関心、学習意欲を伝えることが大切です。
未経験者でも、学習を継続していれば、比較的早い段階でエンジニアとして自立することは可能です。
企業側も、未経験者を採用する際は、現段階の実績だけでなく、ITエンジニアに対する興味や関心などの要素に重点を置いているため、具体的に伝えるようにしましょう。
❻ 情報を詰め込みすぎない
採用担当者に正確に伝わる志望動機に仕上げるためには、端的でわかりやすい内容にまとめる必要があります。
気持ちを羅列するのではなく、できるだけ無駄のない文章を書くように心がけましょう。
実績が多くある場合も、すべてを書くのではなく、志望する企業の業務内容に合わせて選ぶことが大切です。
志望動機を書き終えたら、一度自分で読んでみることをおすすめします。
家族や友人などに見てもらえる機会があれば、読みやすい文章になっているかをチェックしてもらうのもよいでしょう。
❼ ITエンジニアの希望職種によって志望動機を変える
ITエンジニアの職種は、業務内容によって多岐に渡るため、職種に合わせて志望動機も変えなければなりません。
希望する職種に適した志望動機を書くためには、ITエンジニアの職種について理解しておくことが大切です。
希望する職種に合わない志望動機を書くことで不採用になる可能性もあるため、注意して書きましょう。
ITエンジニアの志望動機の例文
ITエンジニアの志望動機の例文を、未経験者・経験者別に紹介します。
ITエンジニア未経験者の志望動機例文
私は、これまで接客業に携わっており、お客様とのコミュニケーションを最も大切にしていました。
長い間接客業に携わっていましたが、ITエンジニアが持つ将来性を強く感じ、現在転職活動を行っています。
貴社の「ITの技術で世界を豊かにする」という理念に共感し、今回貴社を志望しました。
また、従業員に対する技術向上のサポートや、役職や年齢を問わず、すべての従業員の意見に耳を傾ける姿勢にも感銘を受け、貴社の素晴らしい環境の中で仕事をしたいと思っています。
ITエンジニアとしては未経験ですが、現在IT関連の資格取得を目指して勉強を始めており、これまで培ってきたコミュニケーションスキルと合わせて、貴社に貢献したいと考えております。
ITエンジニア経験者の志望動機例文
私は、前職でネットワークシステム構築に関わり、ネットワークエンジニアとして約2年間業務を行ってきました。
また、退職前はマネージャーとしてスタッフの管理を任され、インターネットに関するスキルだけではなく、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルの向上にも重点を置いておりました。
しかし、前職で担当していたプロジェクトは規模が大きく、上流工程は取引先が行っていたこともあり、希望する仕事と離れていったため転職を決意した次第です。
今後は、自身のキャリアアップを踏まえて、上流工程に関する知識やスキルの向上を望んでいます。
貴社は、規模が大きい案件であっても、顧客から直接受注して開発を行う案件が多いと伺っております。
また、意欲の高いエンジニアが多いことも貴社を志望した動機です。
貴社の素晴らしい環境の下で、即戦力として貴社に貢献したいと思っております。
志望動機で注意したいNGワード
ITエンジニアの志望動機は、自分の気持ちを伝えるために偽りなく書く必要がありますが、中にはNGワードもあるので注意が必要です。
ここでは、志望動機を書く上で注意したいNGワードを2つ紹介します。
- NGワード1「将来はフリーランスになりたい」
- NGワード2「コミュニケーションが苦手」
❶ NGワード1「将来はフリーランスになりたい」
ITエンジニアを目指す人の中には、企業で実績を積んだ後にフリーランスになりたいと考えている人も多いでしょう。
しかし、企業側は、優秀な人材を採用するために、多くの費用を投資しています。
また、採用後の人材育成にも、費用や労力を費やしているケースがほとんどでしょう。
志望動機に「将来はフリーランスになりたい」といった旨を書いてしまうと、長く働き続ける意思がないと判断されやすいです。
書類選考で落とされる可能性もあるため、フリーランスになりたいという思いがあったとしても、志望動機には書かないようにしましょう。
❷ NGワード2「コミュニケーションが苦手」
「コミュニケーションが苦手」という理由で、ITエンジニアになりたいという志望動機を書くと、社内でコミュニケーションを図れず、成長が見込めないと判断される可能性があります。
また、志望動機において、マイナスな印象を与えるような理由を書いても企業側にとってメリットを感じられないため、不採用になりやすいです。
ITエンジニアの仕事内容を正確に把握した上で、企業側にもメリットを感じられる志望動機を書きましょう。
ITエンジニアと一括りにしても、仕事内容によって種類は様々です。
ITエンジニアへの転職を希望し、志望動機を履歴書に書く際は、ITエンジニアの職種を理解していないと的確な内容が書けません。
希望通りの職種に就くためにも、ITエンジニアについて理解することが大切です。
また、志望動機を書く際は、ポイントを押さえて、採用担当者に伝わりやすい内容にまとめるように心がけましょう。