インフラエンジニアの年収はどれくらい?年収を上げるポイントを解説

企業のDX化が推進されるなど、ITインフラの重要性は年々高まっています。

ITインフラを構築、運用、保守を行なっていく職種がインフラエンジニアと言います。

電気や水の生活インフラと同様に、ITインフラは企業活動の中で欠かせないものであり、インフラエンジニアは高い需要があります。

本記事ではインフラエンジニアの年収は年代や雇用形態によってどのように違うのか、年収を上げていくためにはどうすればよいのかなどを解説しています。

目次

「インフラエンジニアの年収は低い」は本当なのか?

結論からいえば、インフラエンジニアの年収は日本の平均年収と比較すると高い傾向にあります。

インフラエンジニアは基盤システムを構築する「システムエンジニア」と、システムの保守・運用を行う運用系エンジニアに分類されますが、それぞれ専門的な知識やスキルを活かす職業となっているため、年収も高い傾向にあります。

インフラエンジニアの平均年収とは

インフラエンジニアの平均年収は450万円〜500万円ほどとなっています。

国税庁の「民間給与実態統計調査」によれば、令和2年における民間企業の平均年収は433万円とされています。

そのためインフラエンジニアの平均年収である450万円〜500万円は、全体の平均年収よりも高いといえます。

ただし、インフラエンジニアはスキルや経験によって得られる年収が大きく変わってくるため、実際にもらっている金額には個人差があることは頭に入れておきましょう。

一方でスキルを積むことで年収アップを実現している方も多くおり、年収が1,000万円を超えているエンジニアも珍しくありません。

年収が比較的高い理由

インフラエンジニアの年収が比較的高い理由としては、下記の3点が考えられます。

  • システムの設計から運用・保守まで幅広い知識とスキルが必要だから
  • IT業界の中でも需要の高い職種だから
  • サーバーやネットワークを正しく扱える人材が足りておらず、給料を高く設定してでも人材を確保したいから

一言でインフラエンジニアといっても、システムを設計する人材、システムの運用・保守を行う人材など用途はさまざまです。

ネットワークに関する幅広い知識やスキルが求められるため、専門職として年収が高く設定されています。

またインフラエンジニアはIT業界の中でも需要の高い職種になります。

なぜならシステムのインフラ構築が担えるのはもちろんのこと、ネットワークインフラに障害が発生した際には復旧作業も迅速に行うことが求められているからです。

現在、ITを活用していない企業はないといっても過言ではないでしょう。

そのためサーバーやネットワークが停止してしまうと、業務そのものが止まってしまうため、インフラを担えるインフラエンジニアは高い需要を誇ります。

くわえて、昨今、システムのインフラは非常に重要にもかかわらず、サーバーやネットワークを正しく扱える人材が足りていないという課題があります。

そのため企業側は高いスキルや知識を持つインフラエンジニアの確保を求めているのです。

場合別で考えるインフラエンジニアの平均年収

先述したように、インフラエンジニアはスキルや知識によってできることが変わってくるため、年収も大きく変わってきます。

本章では場合別でインフラエンジニアの平均年収を見ていきます。

なお、あくまでも参考のため、自身のスキルなどによっては大きく変わってきます。

<年齢別>

年代平均年収
20代413万円
30代526万円
40代646万円

<雇用形態別>

雇用形態平均年収
正社員539万円
正社員・正規社員以外453万円
フリーランス768万円

<資格の有無>

資格平均年収
メーカー認定資格あり450〜650万円
クラウド認定資格あり550〜650万円
なしスキルに準ずる

<経験者と未経験者>

経験平均年収
経験あり250~400万円
未経験スキルに準ずる

未経験でもインフラエンジニアに就職・転職できる?

新しい挑戦として未経験の分野であるインフラエンジニアへの就職や転職を考えている方も多いでしょう。

結論からいえば、未経験でもインフラエンジニアへの就職や転職は可能です。

なぜなら業界的に人手不足の職種のため、業界未経験の募集が多いからです。

もちろんインフラエンジニアとしての経験があった方が、転職などは有利に進みますが、保守運用案件の求人などは未経験でも積極的に採用を行なっている企業は多くあります。

そのため未経験でも積極的に募集に応募していくとよいでしょう。

一方で未経験だからといって、学ぶ姿勢や基本的な知識を得ずに目指すのは間違いです。

就職や転職活動を行いながら、少しでもインフラエンジニアに関する知識を身につけるとよいでしょう。

なお未経験者でもインフラエンジニアに関する知識を少しでもある方が、採用されやすい傾向にあります。

就職や転職活動を行う前に、エンジニアに関する知識を身に付けたい方は『TECHHUB』のCCNA対策講座がおすすめです。

なぜならCCNAはエンジニアの基本的な知識が身につく資格のひとつだからです。

きちんと学習を行えば、資格取得にもつながります。

CCNAの対策講座についての詳細は、以下のページでご紹介していますので、参考にしてみてください。

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またCCNAについては、以下のページで詳しくご紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

CCNAの資格とは?基本情報から受験方法・勉強方法までを解説!

インフラエンジニアが年収アップするには?

高いスキルと知識を持っているインフラエンジニアは、多くの企業が欲しがる人材となっています。

もちろん、需要があるからといってスキルが不足していれば、年収を上げることは難しいでしょう。

年収アップを実現するためには、自身のスキルアップはもちろんのこと、よりよい待遇の企業への転職などが必要です。

インフラエンジニアの中には年収1,000万円以上で働いている方も多くいます。

しかし誰しもがそうなれるわけではなく、それ相応のスキルを持っている必要があります。

そのためスキルアップのための努力を怠ってしまうと、年収を上げることは難しくなりますので注意しましょう。

インフラエンジニアとして年収を上げる主なポイントは、下記の6点です。

  • 大手企業に転職する
  • フリーランスに挑戦する
  • 上流工程に関する業務知識を身につける
  • 昇進する
  • コミュニケーション能力を高める
  • 役立つ資格を取得する

大手企業に転職する

ほかの業界や職種と同様、大手企業への転職は年収アップにつながります。

インフラエンジニアへの需要は、大手企業でも同様に高いので狙い目であるといえるでしょう。

また、1,000人以上の従業員がいる会社の平均年収は610万円というデータもあり、非常に高い水準です。

特に外資系企業のインフラエンジニアは高い給与水準にあります。

大企業が扱っている案件は規模も大きくなるため、自身のスキルアップにもつながります。

大手企業でのキャリアを積むことができれば、さらに年収を上げることも可能です。

フリーランスに挑戦する

フリーランスエンジニアとして独立することも、年収を上げるひとつの方法です。

スキルや経験がきちんと積めていれば、多くの案件を獲得できます。

また、フリーランスの働き方は自由なため、自身のペースで進めることが可能なのもうれしい点です。

高い案件を集中して行う、案件が低くても案件の数をこなして年収を上げるなど、自身に合った戦略で働くことができる点もメリットです。

その一方でフリーランスは信頼が非常に重要なため、納期はきちんと守るなどスキル以外の面も大切です。

スキルと信頼ができれば、継続して案件が獲得できるでしょう。

上流工程に関する業務知識を身につける

上流工程に関する業務知識を身につけることも、年収アップにつながります。

具体的には、インフラ構築だけでなく、クライアントの要望を要件に落とし込み、設計書の作成などを行うことです。

インフラ構築は上流工程がきちんとできなければ破綻してしまうため、非常に重要な仕事といえます。

技術的なスキルに加え、コミュニケーション力やヒアリング力、ドキュメント作成のスキルなどが求められます。

上流工程に関する業務知識を身につければ仕事の幅が広がりスキルアップにもつながります。

また、上流工程ではより多くの方たちと関わることができるため、人脈作りにもなります。

昇進する

所属している企業で昇進することも年収アップにつながります。

自身の仕事が評価されれば、企業の中での地位は上がっていきます。

現状の環境で満足しており、年収を上げたいと考えている場合は、所属している企業の案件を全力でこなしていくことが大切です。

また、スキルアップの学習などを続けていけば、昇進もしやすくなるかもしれません。

コミュニケーション能力を高める

インフラエンジニアにもコミュニケーションは大切です。

重要な業務に就くインフラエンジニアは、ヒアリングはもちろんのこと、他部署の方に説明や説得をする機会が多くなるからです。

また、インフラに障害が発生した場合には、クライアントへの経緯の説明をわかりやすく行うなどの場面も出てきます。

管理職を目指すのであれば、メンバーのマネジメント能力も必要になってきます。

仕事をスムーズに進めていくためにはコミュニケーション能力は必要だといえるでしょう。

役立つ資格を取得する

インフラエンジニアとして役立つ資格を取得することも年収を上げるポイントです。

資格を取得していれば、スキルや知識があると客観的にわかってもらえるからです。

また、資格を取得することで自身のスキルアップにもつながるので、積極的に取得するとよいでしょう。

インフラエンジニアに役立つ資格には、以下のようなものがあります。

  • ITパスポート
  • LPIC(Linux Professional Institute Certification)
  • AWS 認定クラウドプラクティショナー
  • MCP(Microsoft Certified Professional)
  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)

多くの資格があるので、基礎的な資格から取得していくのがよいでしょう。

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年収1,000万円を目指すためのヒント

本章ではどのようにキャリアを積んでいけば、年収1,000万円を目指せるのかを解説していきます。

具体的には下記の2点を行っていくことが大切です。

  • ネットワークやサーバーに関する知識を得るために、ベンダー資格を取得する
  • プロジェクトマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントなどを目指せるようなキャリアパスを考える

ネットワークやサーバーに関する知識を得るために、ベンダー資格を取得する

1,000万円以上の年収を得るためには、高いネットワークやサーバーに関する知識が必須となります。

こうした知識を得るために、ベンダー資格を取得するのは大きなメリットです。

主なベンダー資格は下記のようなものです。

  • LinuC
  • CCIE
  • ORACLE MASTER

こうした資格を取得することで、企業に対して高いスキルや知識を身につけているという証明にもなります。

インフラエンジニアに対する需要が高まっていることに加え、より専門的な知識が身についていれば、待遇アップにもつながるでしょう。

プロジェクトマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントなどを目指せるようなキャリアパスを考える

インフラエンジニアとして専門性を高めるのもひとつの方法ですが、プロジェクトマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントなどを目指せるようなキャリアパスを考えるのも有効です。

なぜなら、プロジェクトマネージャー、スペシャリスト、ITコンサルタントなどは、専門的なスキルや知識のほかにコミュニケーション能力やヒアリング力など、総合的な能力が求められるからです。

業務におけるポジションも上になるため、年収もアップします。

スキルアップも重要ですが、年収1,000万円を目指すのであれば、スキルに加えて多角的な能力を身につけるとよいでしょう。

資格やスキルによってより求められる存在に

インフラエンジニアへの需要は、日に日に高まっています。

現在でもインフラエンジニアの年収は約450万円と、ほかの職種よりも高いのが現状です。

ですが、インフラエンジニアの年収はスキルや経験、資格の有無などによって大きく変わってきます。

そのため自身のスキルアップなどを積極的に行うことが大切です。

本記事を参考にインフラエンジニアとして、年収を上げるキャリアプランを描いてみてください。

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